請求の期限が延びてもB型肝炎給付金の請求は早めにすべき。その理由とは?

請求の期限が延びてもB型肝炎給付金の請求は早めにすべき。その理由とは?

2021年(令和3年)6月11日の法改正により、B型肝炎訴訟の請求期限が、2022年(令和4年)1月12日から2027年(令和9年)3月31日まで、約5年間延長されました。

しかし、「期限が延長されたから、そのうち請求しよう」と思い、給付金請求を先延ばしていると、受け取れるはずの給付金が減額されたり、請求権自体を失ってしまったりすることもあり得るのです。

そこで今回は、B型肝炎訴訟の準備を早く始めるべき理由や、請求手続を弁護士に依頼するメリットについて解説いたします。

今回の記事でわかること
  • B型肝炎給付金の請求期限の延長に関係なく早く準備を始めるべき理由
  • B型肝炎訴訟の準備は早く始めるほど有利になる
  • B型肝炎訴訟の手続を弁護士に依頼するメリット

B型肝炎訴訟の請求期限の延長

2021年6月11日の法改正により、2022年1月12日までとされていたB型肝炎給付金の請求期限が、2027年3月31日まで延長されました。
また、B型肝炎給付金の請求期限は過去にも1度延長されています。

2度にわたってB型肝炎給付金の請求期限が延長された理由

2012年(平成24年)1月13日にB型肝炎給付金の受給要件等を規定する「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法(以下、「特措法」)」が施行された際、請求期限は2017年(平成29年)1月12日(施行日から5年間)までとされていました。その後、2016年(平成28年)5月時点で、政府が見込んでいた実際の提訴者数に遠くおよばなかったことから、改めて請求期限が5年間延長されました。

しかしながら、法制定当時より、救済対象者を最大約45万人と見込んでいたものの、2021年(令和3年)1月末までにおける提訴者は 約85,000人にとどまっています。

まだ数多くの未提訴者がいると考えられることから、2027年3月31日まで再度延長されました。

請求期限が延長されても準備は早く始めよう。その理由とは?

2022年9月現在だと、B型肝炎訴訟の期限まで約4年半の時間があります。
しかしまだ時間に余裕があると考えて、訴訟のための準備を先延ばしするのは避けたほうがいいでしょう。
ここでは、訴訟準備を早めに始めるべき理由についてご案内します。

理由1:準備や手続に時間がかかる

B型肝炎の病態や、その病態がB型肝炎ウイルスによるものであることを証明するための書類等の収集に時間がかかることが挙げられます。

具体的には下記のようなことです。

  1. 血液検査を受けなければならない場合には、病院に行くタイミングを確保しないといけない

  2. 協力が必要になる家族(母親など)の検査を依頼してもすぐに行けるとは限らない

  3. 血液検査結果が必要になる家族が他界していて通院先の病院が不明である場合には、法務局等で死亡診断書を取得して医療機関を調査する必要がある

病院に診療録(カルテ)を請求しても、開示してもらうまでに時間がかかる可能性がありますし、閉院している場合もあり、うまく連絡がつくとは限りません。
複数の医療機関を受診している場合には、更に時間がかかることがあります。

また、集めたカルテの精査にも時間を要します。
揃えたすべてのカルテに目を通し、訴訟をするにあたり必要なカルテをすべて揃えなければなりません。ほかに通院先の医療機関はないか、再活性化の疑いはないか、集団予防接種等以外からの感染の疑いはないか、といった、和解の要件を満たしているかという角度から確認する必要があるため、時間がかかってしまうのです。

理由2:診療録の保管義務は5年

診療録(カルテ)の保管義務は5年(保険医療機関及び保険医療養担当規則第9条、医師法24条)となっており、5年が経過すると破棄されてしまう可能性があります。

診療録(カルテ)が破棄されてしまうと、カルテ以外に証明できる資料がない場合、感染された方ご本人はもちろん、その相続人の方が訴訟を起こす場合にも、 B型肝炎ウイルスの持続感染や感染と疾病との因果関係が証明できないことがあります。

また、10年前に慢性肝炎を発症したけれど現在は治まっているような場合には、診療録(カルテ)がないことで過去の発症が証明できない場合も見られます。

理由3:受け取れる給付金額が減ってしまうかも

B型肝炎給付金では、発症から20年以上経つと給付金額が大幅に下がってしまいます。

たとえば、肝がんの場合、発症後20年が経過していない方であれば3,600万円を受け取ることができるのに対し、発症後20年が経過した方は900万円しか受け取れなくなってしまいます。なお、再発肝がんの場合は起算日が再発した時点となる場合があります。

なお起算日は、無症候性キャリアの方については「集団予防接種等を受けた日」、慢性肝炎を発症した方については「その症状が発症した日」と定められています。

理由4:母親などの血液検査結果が入手困難となるかも

一次感染者の方がB型肝炎給付金を受給する要件の一つに、「母子感染でないこと」があります。

そして、「母子感染でないこと」を証明するためには、お母さま、もしくは年長きょうだいの血液検査の結果が必要です。

お母さま、もしくは年長きょうだいが高齢により血液検査の協力が困難になったり、亡くなられた場合など、証明が難しくなることがあります。
できるだけご健在のうちに検査を受けてもらうようにしましょう。

訴訟が早ければ早いほど有利、ってホント?

早く訴訟を起こすことでそれだけ早く和解できる可能性が高まります。
さらに、早く和解ができれば、病態に応じた給付金額が受け取れることに加えて、下記のようなメリットもあります。

経済的な心配をせずに治療に専念できる

早く訴訟を起こして和解し、給付金を受け取ることによって、経済的な理由で必要な治療を受けられないという事態がなくなります。
治療費の心配をすることなく、ご自分の身体を一番に考えて日常生活を送っていただくことが可能となるのです。

医療費の自己負担額が減る(無症候性キャリアの方)

「B型肝炎ウイルスに感染した(集団予防接種等を受けた時、母子感染の場合は出生時、父子感染の場合は満7歳になるまでの父子感染時)後」あるいは「B型肝炎ウイルスに持続感染した後」、20年経ってから訴訟し和解した無症候性キャリアの方には、給付金に加えて和解後の定期検査費用などが支給されます。

■定期検査費用とは

慢性肝炎や肝がんの発症の有無を確認するために受ける検査費用です。具体的には、血液検査・腹部エコー検査は年4回まで、MRI・CT等の画像検査は年2回まで無料です。また上限の範囲であれば、検査に伴う初診料・再診料の自己負担分や血液採取料、検体検査判断料も支給されます。

これにより、医療費の自己負担額を減らすことができます。また、定期的に検査を受けることで、症状の変化にいち早く気づくことができます。

病状の悪化を遅らせたり防いだりといったことにつながりますので、ぜひ早めに訴訟手続を進めることをおすすめします。

お一人で悩む前にぜひ弁護士にご相談を!

「訴訟」や「裁判」と聞くと、大変そうで心配だと不安に思い、なかなか一歩踏み出せずに訴訟手続をすること自体を躊躇される方は少なくありません。

慣れない訴訟手続をご自身で進めるのに、「何から手を付けていいのか」、「わからないことはどこに問い合わせるといいのか」など、迷ってしまうのは当然です。

そのような不安や負担を少しでも解消し、安心して手続を進めるためにも、次のような理由で、弁護士へのご相談、ご依頼をおすすめします。

いつまでに提訴するべきかを知ることができる

B型肝炎訴訟について豊富な知識や実績を持つ弁護士に相談することで、ご自分が「いつまでに提訴しなければいけないのか」を教えてもらうことができます。

症状発症後20年の起算点を弁護士が判断し、「このくらいの期間があるので、その前にこういったスケジュールで訴訟の準備を進めましょう」ということがわかるだけでもやるべきことが具体的になります。

心配ごとや悩みなどの不安を解消できる

弁護士に相談することで、下記のような心配ごとやお悩みについての不安を解消することができます。

  • 医療機関が遠いうえに、仕事や家事、育児が忙しく、一人で資料を収集できるか不安
  • 診療録(カルテ)、検査結果などがまだ存在しているかどうか不明
  • 医師との関係を損なうのではないか不安

弁護士事務所では資料収集の代行をサポートしているところもあります。

病院のカルテなどの資料収集の代行に加え、必要に応じて病院への依頼書やひな型をご用意するなどして、スムーズな訴訟手続のサポートを受けることができます。

不安や質問などがある場合も専門的な知識を持つ弁護士に確認いただくことで、相談者の方に合った解決策を提示してもらえる可能性もあるでしょう。

効率よく手続を進めることができる

多数のB型肝炎訴訟を担当してきた弁護士に、相談することで効率のよい資料収集などの方法を知ることができます。

あまり時間がない場合には、そのまま弁護士に依頼し、和解に向けて二人三脚で手続を進めていくことも可能であり、早期に解決する可能性が高まります。

まとめ

B型肝炎訴訟の請求期限が延長となりました。40万人以上と言われているB型肝炎給付金の支給対象者のうち、実際に給付金の請求手続をした方は、まだ少ないのが現状です。

本文でもご説明したとおり、診療録(カルテ)等の保管義務期間を過ぎてしまうと、証拠となる資料が手に入らないなどで、提訴が難しくなってしまうおそれがあります。

一方で、早く訴訟を起こし和解することができれば、給付金を受け取ることにより費用の心配をすることなく治療に専念できるでしょう。
また、無症候性キャリアの方には定期検査費用等も支給されます。

B型肝炎訴訟に詳しいアディーレの弁護士がご相談を承ります。ぜひお気軽にお電話ください。

監修者情報

弁護士

大西 亜希子

おおにし あきこ

資格
弁護士、行政書士(有資格)
所属
東京弁護士会
出身大学
香川大学法学部,広島修道大学法科大学院,早稲田大学大学院法学研究科(修士課程)

何の落ち度もない方々が、B型肝炎ウイルスに感染し、その本当の原因もわからずご本人やそのご家族が辛く苦しい思いをされてきました。その方々を救済するためにB型肝炎訴訟の制度ができました。おひとりで悩まず、気になることはどんなことでもお気軽にご相談ください。皆様の心の支えになれるよう、常にご依頼者様の立場になって考え、B型肝炎訴訟のお手続きをさせていただきます。

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