B型肝炎が原因で働きたくても働けなかった妻。訴訟を終えた今だからこそ語れる想い

静岡県 男性

死亡(遺族)

症状:死亡(妻)   
給付金額:3,600万円

静岡県 男性

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感染がわかってから数年、突然発作のような症状が出た

妻のB型肝炎ウイルスへの感染がわかったのは、2人の子どもを産んでからでした。会社の健康診断で肝臓に問題があるとわかり、病院へ行くと、B型肝炎ウイルスに感染していると診断されたんです。妻も私も、B型肝炎がどんな病気か知りませんでしたし、当時は症状もなかったので、しばらくは通院して肝臓の数値を管理しながら、これまでどおり仕事をしていました。

ですが、妻が40歳のころ、買い物中に急に動けなくなったんです。初めての発作でした。
そのあとも、妻は無意識のうちに自転車で転ぶことや、怪我をすることがあり、主治医に相談したのですが、はっきりと原因がわからず…。何年かして病院を変えたところ、肝臓の数値が悪くなり、肝機能が低下していたことが原因で、発作のような症状が出ていたのだとわかりました。
それから妻は、入退院や手術を繰り返すことになり、仕事を辞めざるを得なくなりました。

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病気と闘う妻を見て「どうして妻が…」と思う日々

仕事を辞めてから、妻はいつも私に「働かなくてごめんね」と言っていました。私としては、子供を産んでくれただけで妻にはいつも感謝していたのですが、妻にとって働くことは当たり前で、負い目を感じていたのだと思います。

私が「欲しいものはない?」と聞いても、妻は「お父さんに一人で頑張ってもらっているから、私は何もいらない」と言って、自分のものを一切欲しがりませんでした。化粧品や洋服も買わず、結婚する前に私がプレゼントした口紅だけをいつも大事そうに使っていたんですよ。そんな妻を見て、「何も悪いことをしていないのに、どうして妻が苦しい思いをしなければいけないのか」と何度も思いました。

妻は、働きたくても働けないもどかしさと、繰り返しの手術で心も体も傷だらけだったと思います。それでも泣き言は一切言わず、最後まで私に「ごめんね」と言い続け、58歳のときに亡くなりました。

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「妻の想いを晴らしてあげたい」という強い思いから、訴訟を決意

B型肝炎訴訟のことを知ったのは、妻が他界したあとでした。テレビCMで知って、頭の片隅にはあったのですが、そもそも対象になるとは思っていませんでした。
ですが、あるとき娘に「アディーレがB型肝炎訴訟を取り扱っているみたいだよ」と教えてもらったことをきっかけに、アディーレのCMを意識して見るようになったんです。

CMの「気軽に相談して」という言葉を聞いて、「相談してみようかな」と考えるようになりました。
正直に言うと、妻のことを他人に話すのは抵抗がありましたし、不安も大きかったので、悩んだのですが…。それでも、もし給付金を受け取ることができれば、妻に「あなたが働いたお金だよ」と言ってあげられる気がして、思い切ってアディーレに相談し、訴訟手続をすることに決めました。

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資料の収集代行と、プライバシーに配慮した対応に助けられた

手続を進めるうえでの資料は、収集代行サービスを使って集めました。一番助かったのは、妻の小学校の卒業証明書を代わりに収集していただけたことです。どうすれば取り寄せられるのかまったくわからなかったので、自分で集めていたらすごく時間がかかっていたのではないかと思います。
一部の資料は、自分で集めなければいけないものもありましたが、事前に理由や取得方法などをきちんと説明していただけましたし、訴訟手続のためには必要なものですから、収集が大変だとは思いませんでした。

もう一つ、アディーレに依頼して、とてもありがたかったことがありました。それは、自宅への郵送物の差出人を“法律事務所”ではなく“個人名”で記載していただけたこと。郵便屋さんの目にも入るものですから、妻のプライバシーにも配慮いただけたように感じてうれしかったです。

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想像より早い和解成立に驚き。同時に「やっと終わった」と気持ちが楽に

無事に和解したときは、まず、「意外と早かったな」と思いました。手続を始めるときに、「2年くらいかかる」と説明してもらったものの、裁判というとすごく時間のかかるイメージがあったので、3~4年かかることは覚悟していました。ですが、実際には1年10ヵ月ほどで和解したので、「こんなにスムーズに進むものなんだ」と驚きましたね。

それと同時に、「やっと終わった」という気持ちが大きかったです。妻に「終わったよ」と報告したとき、ようやく気持ちの整理がついたような気がしました。子どもたちも、「お母さん、きっと喜んでいるね」とほっとした様子でしたね。

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給付金を受け取れたことで、妻の想いも私の気持ちも救われたと思う

妻は「家族に迷惑をかけてしまって申し訳ない」と言っていたけれど、この給付金は妻が一生懸命病気と闘った証であり、妻に与えられるべきお金です。妻にも、「病気でも働いていたんだよ。働いて、お給料や年金を貰ったのと同じことだよ」と言ってあげられる。そういう意味でも、給付金を受け取ることができて本当によかったです。たった一本、相談の電話をしたおかげで、長年胸につかえていた妻への想いを形にすることができました。

受け取った給付金の一部は、小さな隠居部屋を作るのに使います。今の自宅は一緒に住んでいる息子夫婦に明け渡して、私は隠居部屋で妻との思い出を振り返りながら、“妻と一緒に”暮らそうと思っているんです。
病気と闘っていたあのころは、妻は入院、私は仕事をしていたので、なかなか2人で過ごすことができませんでした。ですから、これからは2人でゆっくり穏やかな時間を過ごしたいと思います。

コメント

弁護士のコメント

B型肝炎の給付金は、ご本人が亡くなられた場合、ご遺族の方がご本人に代わり請求することが認められています。

今回の依頼者の方は、他界された奥さまに代わり、当時、病気の治療のため働けずにいた奥さまの苦しみが少しでも報われてほしいと、給付金請求をする決心をされました。
そして、訴訟を終えて、「私もようやく気持ちが整理できた気がします」と語ってくださいました。

これからは、奥さまと一緒に過ごされた時間を思い出していただくときに、つらい思い出だけではなく、楽しかったこと、幸せだったことを思い出す時間が増えていってほしいです。そして、ご隠居部屋で素敵な時間をお過ごしいただけるのであれば、私たちも少しはお役に立てたのではないかと幸せに思います。

B型肝炎訴訟では和解すれば給付金を受け取ることができますが、それだけでなく、今回の依頼者の方のように、ご自身のお気持ちにプラスの変化があることも。B型肝炎ウイルスへの感染が原因で亡くなられたご家族、そして、大切なご家族を亡くされた気持ちが少しでも救われる、そのきっかけの一つになるかもしれません。少しでも気になることがありましたら、ぜひ当事務所までご連絡ください。

監修弁護士 大西 亜希子
アディーレ法律事務所 B型肝炎部部長
肝炎医療コーディネーター※
※地域により名称が異なります。
大西亜希子 弁護士

その他のB型肝炎訴訟の体験談

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