B型肝炎の給付金制度に関する
アンケート調査
感染被害者の方の声
B型肝炎の給付金には請求期限があり、現在のところ2027年3月末までとされています。
しかし、40万人以上いるといわれている受給対象者のうち、給付金を受け取った方はまだ13万人に届いていません。
感染被害者の方のなかには、ご自身が給付金の受給対象であることをご存じない方や、いまだにB型肝炎ウイルスに感染していることを知らずに過ごされている方、手続に踏み出せない方が大勢いらっしゃるのです。
そこでアディーレ法律事務所では、当事務所へB型肝炎の給付金請求をご依頼いただいた1,008名の方を対象に、アンケートを実施。
給付金制度と感染被害者の間にどのような「壁」があるのかを探るべく、給付金制度を知ったきっかけや、請求期限に対する意識などを調査しました。
本ページでは、アンケート結果とともに感染被害者の方の声をご紹介します。
- 集計期間
- 2026年6月2日〜2026年6月5日
- データ取得方法
- SMSにて、WebアンケートのURLを送付し回答を収集
- 調査対象者
- 当事務所にB型肝炎訴訟の給付金請求をご依頼いただいた方のうち、SMS送信が可能な既決者の方
- 有効回答数
- 1,008件
※ 調査結果は当事務所依頼者層の傾向を示すものであり、B型肝炎感染被害者全体を代表するものではありません。
※ 本文中の分析コメントは、調査結果を踏まえた当事務所の見解です。
| 選択肢 | 確定 回答数 |
有効 回答比率 |
|---|---|---|
| B型肝炎の感染被害者ご本人 | 819件 | 81.3% |
| B型肝炎感染被害者のご遺族 | 189件 | 18.8% |
本調査では、回答者の81.3%が「B型肝炎の感染被害者ご本人」、18.8%が「ご遺族」でした。依頼者層の中でも、請求主体が本人だけでなく遺族にも一定程度広がっている実態がうかがえます。請求にあたっては、本人・遺族を問わず、過去の医療記録や関係資料の収集に時間と負担を要する場合があり、特に遺族請求ではその負担が大きくなりやすいことから、手続面での配慮が求められると考えられます。
| 選択肢 | 感染被害者 ご本人 |
感染被害者 のご遺族 |
総計 |
|---|---|---|---|
| 01. 健康診断・公的検査・献血で判明した | 53.1% | 19.1% | 46.7% |
| 02. 医療機関を受診した際に判明した | 33.7% | 56.6% | 38.0% |
| 03. 家族・周囲から勧められて検査し判明した | 4.3% | 10.6% | 5.5% |
| 04. その他 | 8.9% | 13.8% | 9.8% |
感染に気づいたきっかけは、本人では「健康診断・公的検査・献血で判明した」が53.1%で最も高く、遺族では「医療機関を受診した際に判明した」が56.6%で最も高い結果でした。もっとも、この2項目を合算すると、本人86.8%、遺族75.7%、総計84.7%となり、感染判明の多くが検査や受診の機会を通じて生じていることがうかがえます。本人と遺族で内訳には違いがみられるものの、全体としては、健康診断、献血、医療機関受診といった外部の接点が、感染把握の重要な契機となっていると考えられます。
| 選択肢 | 感染被害者 ご本人 |
感染被害者 のご遺族 |
総計 |
|---|---|---|---|
| 01. 弁護士事務所の広告 (テレビCM・ラジオ・新聞・インターネット広告) |
83.5% | 84.1% | 83.6% |
| 02. 行政(国・自治体)の広報 | 4.6% | 4.2% | 4.6% |
| 03. 医療機関(医師・病院・健診など) | 8.4% | 8.5% | 8.4% |
| 04. 家族・親族・友人・知人から聞いた | 15.6% | 22.2% | 16.9% |
| 05. その他 | 0.7% | 0.5% | 0.7% |
本調査では、制度認知のきっかけは、本人83.5%、遺族84.1%と、いずれも「弁護士事務所の広告」が8割超で最も高く、制度を知る主要経路となっていました。一方、「行政の広報」は本人4.6%、遺族4.2%といずれも低く、公的な情報提供の届き方にはなお検討の余地があると考えられます。
| 選択肢 | ご本人 | ご遺族 | 総計 |
|---|---|---|---|
| 知っていた | 64.7% | 61.9% | 64.2% |
| 知らなかった | 35.3% | 38.1% | 35.8% |
本調査では、請求期限を「知らなかった」割合は、本人35.3%、遺族38.1%で、いずれも3割台後半となり、大きな差はみられませんでした。本人・遺族を問わず、請求期限に関する情報が十分に届いていない可能性があり、期限周知のあり方は今後の重要な論点の一つと考えられます。
| 選択肢 | ご本人 | ご遺族 | 総計 |
|---|---|---|---|
| 01. 1〜2か月以内 | 16.9% | 18.0% | 17.1% |
| 02. 2か月〜半年程度 | 13.9% | 16.9% | 14.5% |
| 03. 半年〜1年以内 | 15.0% | 17.5% | 15.5% |
| 04. 1年以上 | 54.2% | 47.6% | 53.0% |
本調査では、制度を知ってから実際に相談・行動を起こすまでに「1年以上」と回答した人が総計で53.0%と過半数を占めました。クロス集計でみても、「1年以上」は本人54.2%、遺族47.6%で、いずれの群でも最も高く、制度を認知しても相談や手続開始まで時間を要する傾向が共通してみられます。背景には、資料収集や手続準備、家族内の調整など複数の要因がある可能性があり、請求期限の周知や早期相談につなげる支援のあり方が今後の論点になると考えられます。
| 選択肢 | ご本人 | ご遺族 | 総計 |
|---|---|---|---|
| 01. 継続的・長期的な経済的負担があった | 39.7% | 31.8% | 38.2% |
| 02. 一時的に大きな経済的負担があった | 15.6% | 27.0% | 17.8% |
| 03. 特に経済的負担はなかった | 44.7% | 41.3% | 44.1% |
合計56.0%と、半数以上の被害者が治療における経済的負担を経験しています。さらに、そのうち38.2%は「継続的・長期的な負担」を強いられています。給付金制度には、過去の被害救済に加え、生活上の負担軽減という側面もあることがうかがえます。
| 選択肢 | ご本人 | ご遺族 | 総計 |
|---|---|---|---|
| 必要である | 59.6% | 56.6% | 59.0% |
| どちらともいえない | 36.6% | 37.0% | 36.7% |
| 不要である | 3.8% | 6.4% | 4.3% |
調査では、請求期限の延長について「必要である」との回答が59.0%、「不要である」との回答が4.3%でした。請求期限の延長を必要と考える回答が過半数を占めており、当事者のあいだで延長を求める声が一定数あることがうかがえます。背景には、制度認知や期限に関する情報提供、相談・行動までに時間を要する実態などが影響している可能性があります。
本調査では、制度認知のきっかけ(複数回答)として「弁護士事務所の広告」が83.6%に達した一方、「行政の広報」は4.6%にとどまりました。この結果から、制度認知が公的周知ではなく民間広告に大きく依存している実態がうかがえます。本来、国の責任に基づく救済制度である以上、制度の存在や請求期限に関する情報は国・行政が主体的に周知すべきであり、行政広報の割合がごく低い現状は、公的周知が十分に機能していない可能性を示しています。自由記載でも、「国からのアナウンスはなく、患者が申請しないと国は何もしない」「目にはいる情報は法律事務所からのものばかり」「もっと国が責任を持って告知して欲しい」といった声が寄せられており、制度周知の不足に対する当事者の不満は小さくありません。
本調査では、請求期限を知らなかった回答が35.8%、制度認知から相談・行動まで「1年以上」を要した回答が53.0%でした。本調査の対象は、すでに請求行動に至った依頼者層ですが、その中でも3割以上が期限を知らず、5割以上が行動開始まで1年以上を要していました。このことは、まだ手続利用に至っていない潜在的な対象者では、制度認知も期限把握もさらに不十分である可能性が高いことも示しています。
以上から、国の周知不足と請求期限の存在が、被害者の救済機会を実質的に狭めていると考えられます。自由記載でも、「請求期限がある事は法律事務所に相談してから知った」「期限がある事をもっと知らせるべき」「請求期限は撤廃すべき」といった声がみられ、期限の存在自体が十分に周知されていないこと、また期限が被害者救済の障壁として受け止められていることがうかがえます。これは、B型肝炎給付金制度における現在の課題が、請求期限を含む情報周知の不十分さや、請求期限そのものの見直しにあることを浮き彫りにするものと考えられます。
本調査では、制度認知のきっかけ(複数回答)として「弁護士事務所の広告」が83.6%であった一方、「行政(国・自治体)の広報」は4.6%にとどまりました。この結果からは、制度認知が公的な周知だけでなく、民間による情報発信にも大きく支えられている実態がうかがえます。
B型肝炎給付金制度は国の責任に基づく救済制度であることから、制度の存在、対象者の範囲、請求期限、相談先について、国・行政がより積極的に周知していくことが望まれます。
具体的には、テレビ・新聞・Web広告に加え、自治体広報、医療機関、健診機関、保健所、献血関連窓口などを通じて、情報を一体的に届ける体制の充実が期待されます。また、本人だけでなく家族や遺族にも情報が届くよう、発信先や発信方法を工夫していくことも重要です。救済制度を必要とする人に、より確実に情報が届くためにも、公的な周知のあり方について、さらに検討を深めていく必要があると考えられます。
本調査では、請求期限を知らなかった人が35.8%、制度認知から相談・行動まで「1年以上」を要した人が53.0%に上りました。この結果からは、請求期限の認知の有無が、被害者が救済にたどり着くまでの過程に少なからず影響している可能性がうかがえます。
自由記載でも、「期限は設けなくても良いのではないか」「請求期限は撤廃すべきである」といった声が寄せられており、期限のあり方の見直しを求める意見が一定数みられました。また、請求期限の延長については「必要である」との回答が59.0%を占めております。
こうした結果を踏まえ、現行の請求期限については、少なくとも速やかに延長されるべきであり、さらに、制度の周知状況や当事者が行動までに時間を要する実態も考慮しながら、期限を設ける仕組みのものの見直しを含め、制度のあり方を検討していくことが望まれます。






医療機関や市区町村等の保健師から制度の情報提供をしていただければ対象者に周知できるのでは
夫がB型肝炎から肝臓癌になり、2006年に35歳で死去しました。今回、義母の死去があり、子ども達と相談して、ダメ元で問い合わせしました。義母の手前、生前にこの話が出来なかったからです。請求期限がある、とよくコマーシャルで聞いていたので、間に合わないと思っていました。私たちのような遺族が、他にもいるかもしれません。その方達のためにも、請求期限が延長され、給付金を受け取れる機会があれば、と思っています。
まだまだ知らない方や、知っていてもどうしたら良いのか、相談に躊躇してる本人、家族がいると思う。
メディアに積極的に情報を流して欲しい、簡素な手続きにして欲しい、国・行政が医療等に積極に向き合い、基礎研究に力を入れて欲しい。
医療機関から制度の説明があってもいいのではないかと。また、カルテも電子カルテ以前の20年以上前のカルテの情報が見つかるとも思わなかったのであきらめていました。もっと情報が欲しかったです。
医療機関で感染が判明した時点で、情報または資料を提供して欲しい。
国からもっと告知して欲しかった。
私はいろんな弁護士事務所のCMで知りましたが、国からもこういうお知らせはあるんでしょうか...?もっと周知できるようにしてほしいと思います。あと請求期限が2027年3月までということですが...そもそも期限が必要なのか疑問。期限の延長などないのであれば 、残り短くなっていますし 、きちんと周知できるよう責任を持って対応していただきたいです。
弁護士からのテレビコマーシャルではなく国からの情報が欲しい。
請求期限は撤廃すべきである。
目にはいる情報は法律事務所からのものばかりで、国や行政機関からももっと情報提供をすべきだと思います
国が事例を公に公表してまだ気付いてない国民に知らせたほうがいいと思います。
自分が請求できるものなのか、請求して良いものなのか、手続きは面倒なのではないか、周囲に知られて嫌な思いをするのではないかなど迷いました。同じように迷っている人がいると思うので、様々な方法での周知とともに期限の延長が必要だと思います。
余りにも手続きが大変でした。特に注射痕の証明書を作成するのが大変でした。もう少し、手続きを簡単にする事を希望します。