B型肝炎ウイルスの感染経路・原因は?感染を調べる方法や給付金制度も解説

B型肝炎給付金の請求期限
2027年3月31日です

集団予防接種

アディーレ法律事務所 B型肝炎訴訟チーム
 監修 大西 亜希子 弁護士
大西亜希子 弁護士
 

B型肝炎ウイルスはどうやって感染する?

B型肝炎ウイルスは、血液や体液が傷口のある皮膚や粘膜を介することで感染します。

そのため、血液や体液に直接触れることがなければ、日常的な接触(握手など)によって感染することはありません。

B型肝炎ウイルスの感染経路

B型肝炎ウイルスが感染するパターンには、垂直感染と水平感染の2種類があります。

感染パターン 感染経路の具体例
垂直感染
  • 出生時の母子感染
水平感染
  • 集団予防接種等における注射器の使い回し
  • 性行為
  • 輸血
  • 針刺し事故
  • 刺青や覚せい剤注射の針の再使用 など

それぞれ詳しく解説します。

垂直感染

垂直感染とは、B型肝炎ウイルスに感染している母親が子どもを出産する際に、主に産道の血液を介してウイルスが母子間で移行する感染パターンです。
これを「母子感染」といいます。

出生児は、成人に備わっている免疫機能が十分に働きません。
そのため、B型肝炎ウイルスを排除する力がほとんどなく、容易に持続感染してしまいます。

なお、日本では1986年以降、「B型肝炎母子感染防止事業」により、出産時の感染防止対策がとられるようになりました。
具体的には、B型肝炎ワクチン(HBワクチン)や高力価HBs人免疫グロブリン(HBIG)を注射することで、現在ではほとんどの母子感染を予防できています。

水平感染

水平感染とは、母子感染以外で、人から人へと感染が広まっていく感染パターンです。

具体的には、以下が水平感染にあたります。

  • 集団予防接種等における注射器の使い回し
  • 性行為
  • 輸血
  • 針刺し事故
  • 刺青や覚せい剤注射の針の再使用 など

このうち、成人がB型肝炎ウイルスに感染する原因として、近年でもっとも多いのは「性行為」といわれています。

一方で、現在は医療環境が整備されたことなどもあり、注射器の使い回しや針刺し事故、輸血などによる感染は、ほとんどありません。

B型肝炎ウイルスの感染が広まった原因

さまざまな感染経路のなかで、B型肝炎ウイルスの感染が広まるもっとも大きな原因となったのは「集団予防接種等における注射器の使い回し」です。

1948年に「予防接種法」が施行されてから、すべての日本国民・住民は、集団予防接種等を受けることを義務付けられました。

しかし当時は衛生管理の意識が薄く、1958年ごろまで注射針、1988年ごろまで注射筒の使い回しが行われていました。

その結果、使用済の注射器に付着した血液や体液を介して、人から人へとB型肝炎ウイルスが広まってしまったのです。
集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスの感染被害にあった方は、推定40万人以上ともいわれています。

B型肝炎ウイルスに感染しているか調べる方法

B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液を採取して検査します。
検査は主に、以下の場所で受けることが可能です。

  • 医療機関
  • 自治体のウイルス検査
  • 健康診断・人間ドック(※)

なお、自治体が実施するウイルス検査や健康診断・人間ドックの検査でわかるのは、主に感染(既往感染)の有無のみです。

感染したウイルスの量や感染力、母子感染・父子感染の有無などを詳しく調べるには、医療機関で検査を受ける必要があります。

  • ※オプションとして追加が必要なケースも多いため、あらかじめ健康診断・人間ドックを受ける医療機関などにご確認ください。

B型肝炎ウイルスに感染した方を救済する給付金制度

国は、過去の集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスに持続感染した方を対象に、B型肝炎の給付金制度(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等)を設けています。

給付金の対象者

B型肝炎の給付金の対象となるのは、以下の受給要件を満たす方です。

B型肝炎給付金の対象者と受給要件

受給対象者 受給要件
一次感染者
  • 昭和16年7月2日から昭和63年1月27日までに生まれている
  • B型肝炎ウイルスに持続感染している
  • 満7歳になるまでに集団予防接種またはツベルクリン反応検査を受けている
  • 集団予防接種等以外の感染原因がない
二次感染者
(母子感染者)
  • 本人の母親が一次感染者の要件をすべて満たしている
  • 本人がB型肝炎ウイルスに持続感染している
  • 感染原因が母子感染である
二次感染者
(父子感染者)
  • 本人の父親が一次感染者の要件をすべて満たしている
  • 本人がB型肝炎ウイルスに持続感染している
  • 感染原因が父子感染である
三次感染者
  • 本人の母親または父親が二次感染者(母子感染者)の要件をすべて満たしている
  • 本人がB型肝炎ウイルスに持続感染している
  • 二次感染者から三次感染者への感染原因が母子感染または父子感染である

これらの要件を満たしていれば、症状が出ていなくても給付金を請求できる可能性があります。
また、受給対象者ご本人が亡くなっている場合には、ご遺族の方が給付金を請求することも可能です。

給付金対象者可能性のチェックはこちらから給付金対象者可能性のチェックはこちらから

給付金の金額

B型肝炎給付金の金額は、病態や発症の時期などに応じて、あらかじめ以下のように定められています。

B型肝炎の病態の給付金額

病態 発症後(※)
20年が経過していない
発症後(※)
20年が経過している
死亡・肝がん・重度の
肝硬変
3,600万円 900万円
軽度の肝硬変 2,500万円 【現に治療を受けている方等】600万円
【上記以外の方】300万円
慢性肝炎 1,250万円 【現に治療を受けている方等】300万円
【上記以外の方】150万円
無症候性キャリア 600万円 50万円+和解後の定期検査費用等
  • 無症候性キャリアの方は、集団予防接種等後または出生後

詳しくは以下のページをご覧ください。

給付金を受け取る方法

B型肝炎の給付金は、国に対し訴訟を提起し、和解することで受け取れます。

訴訟を提起するためには、ご自身が「給付金の対象者であること」を証明する書類を集め、訴状を作成しなければなりません。
しかし、書類の収集には時間がかかることも多く、訴状を作成するには法的知識も必要です。

そのため、スムーズに給付金を受け取るためには、弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士に依頼すれば、給付金の対象となるかどうかを適切に判断し、書類の収集から給付金の受取りまで一貫してサポートしてもらえるため安心です。

B型肝炎ウイルスへの感染に関するよくある質問

B型肝炎ウイルスへの感染について、お客さまからよく寄せられるご質問にお答えします。

B型肝炎ウイルスへの感染は予防できますか?

B型肝炎ウイルスへの感染は、B型肝炎ワクチンを接種することで予防できる可能性が高いです。

なお、体質や体調によって免疫ができないこともあるため、「ワクチンを接種したら必ず感染しない」とは言い切れません。
しかし、ワクチンを接種して抗体を獲得できれば、感染を防げる可能性が高まります。

また、日常生活では、血液や体液が傷口や粘膜に触れないよう注意することで感染リスクを下げることが可能です。

B型肝炎ウイルスに感染した原因はどうすればわかりますか?

B型肝炎の感染経路や原因は、血液検査の結果や過去の予防接種歴などの情報から、総合的に推定されます。

まずは、医療機関で詳しい血液検査を受けることが必要です。
そのうえで、予防接種や輸血、性行為など、感染原因となる行為があったかどうかも考慮して判断することになります。

まとめ

B型肝炎ウイルスは、血液や体液が傷口のある皮膚や粘膜を介することで感染します。 感染が不安な方は、まずは医療機関で血液検査を受けましょう。

なお、過去の集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスに感染した場合、給付金を受け取れる可能性があります。

ただし、給付金の対象となるかの判断や、実際の手続をご自身で行うのは難しいケースも多いです。
そのため、まずは弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

アディーレ法律事務所なら、B型肝炎の給付金請求に関するご相談は何度でも無料です。
お心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。

弁護士からのメッセージ

大西 亜希子 弁護士

弁護士大西 亜希子

何の落ち度もない方々が、B型肝炎ウイルスに感染し、その本当の原因もわからずご本人やそのご家族が辛く苦しい思いをされてきました。その方々を救済するためにB型肝炎訴訟の制度ができました。おひとりで悩まず、気になることはどんなことでもお気軽にご相談ください。皆様の心の支えになれるよう、常にご依頼者様の立場になって考え、B型肝炎訴訟のお手続きをさせていただきます。

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