献血したらB型肝炎ウイルスに関するお知らせがきた。今後どうすればいい?

献血したらB型肝炎ウイルスに関するお知らせがきた。今後どうすればいい?

献血したあと、B型肝炎に関するお知らせが届いたら、びっくりしてしまいますよね。同時に、不安に感じる方もいらっしゃるのではないですか?

今回は、そのような不安を少しでも解消するために、B型肝炎とは何なのかということや、今後どうすればいいのかということを解説します。

後半では、B型肝炎に関する検査の結果通知を受け取ったあなたが、支給対象となる可能性のある給付金制度についてもご紹介していきます。

今回の記事でわかること
  • 日本赤十字社からB型肝炎に関するお知らせが届いた場合の対応
  • B型肝炎とは何なのか
  • B型肝炎の給付金制度のこと

B型肝炎に関するお知らせには何と記載されている?

地域によって違いはありますが、献血後に日本赤十字社から送られてくるB型肝炎ウイルスに関するお知らせには、次のような記載があります。

  • 現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い
  • 過去にB型肝炎ウイルスに感染していたが現在は治っている状態

このなかで、「現在、B型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」という旨の記載がある場合、早いうちに肝機能の専門医療機関を受診することをおすすめします。

現在は症状が出ていなくても、気づかないうちに悪化するリスクがありますので、医師とお早めに相談しておくことが重要です。

B型肝炎ウイルス(HBV)とは?

B型肝炎ウイルスとは、血液や体液を介して感染するウイルスで、肝炎、肝硬変、肝がんなどの病気を引き起こすことがあります。

B型肝炎ウイルスの感染には、一過性の感染と持続感染があります。

一過性の感染は、感染後一定の期間の後にウイルスが体内から排除されます(ただし完全に排除されず肝臓内にごくわずかなB型肝炎ウイルスは存在することがわかっています)。

一方、持続感染とは、体内(主に肝臓)に長期間ウイルスが残る感染をいいます(HBVキャリア状態)。

幼少期にB型肝炎ウイルスに感染した場合には、持続感染することがありますが、一般に成人が初めてB型肝炎ウイルスに感染した場合には一過性感染となります。

ただし、成人後感染でも、特定の遺伝子型をもつB型肝炎ウイルス(ジェノタイプAe)に感染した場合には、10%前後の方が持続感染することがわかっています。

B型肝炎ウイルスに感染すると、倦怠感や食欲不振などの症状が出ることがあります。

肝臓でB型肝炎ウイルスを排除するための攻撃が行われますが、ウイルスだけを排除することができず肝細胞ごと破壊しようとするため、肝臓に炎症(肝炎)が起こることがあります。
一方で、B型肝炎ウイルスに感染してもまったく症状がでないこともあります。

肝炎について、詳しくは、以下のページで解説しています。

どのようにしてB型肝炎ウイルスに感染したと考えられる?

B型肝炎ウイルスは以下のような原因で感染することがあります。

  • 集団予防接種等での注射器の使い回し
  • B型肝炎ウイルス感染者からの母子感染・父子感染
  • B型肝炎ウイルスに感染している血液の輸血に伴う感染
  • B型肝炎ウイルス感染者との性行為
  • 入れ墨やピアスの穴開けで使用する器具の使い回し
  • 医療従事者の針刺し事故
    など

このなかで、集団予防接種等でB型肝炎ウイルスに感染された方や集団予防接種等で感染した方から母子感染・父子感染された方は、給付金制度により、50万円~3,600万円の、病態ごとに決められた給付金を受け取れる可能性があります。 給付金の制度については、のちほど解説していきます。

【補足】集団予防接種等の注射器の使い回しについて

昭和23年に予防接種法が施行されて以降、国は日本に在住する国民・住民に対して予防接種等を義務づけてきました(1994年の法改正で義務から努力義務になるまで)。
しかし集団予防接種等を行う際、注射器等(注射器または注射筒)の使い回しが行われ、結果としてB型肝炎ウイルスがまん延することになりました。
注射器等の使い回しにより、B型肝炎ウイルスに感染した被害者が多数出ていることを、国は認識していたにも関わらず、完全な対策を行ったのは昭和63年でした。
この集団予防接種等により感染被害を受けた方は、40数万人(国の推計)といわれています。

献血してB型肝炎に関するお知らせが届いたらどうすればいい?

日本赤十字社からB型肝炎に関するお知らせが届いた場合、どうすればいいのかについて見ていきます。

「現在感染している」という記載があればまずは医療機関へ

ページ前半でもお伝えしたように、日本赤十字社から届いた書類に、「現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性がある」との記載があれば、まず肝臓の専門医などに一度診てもらうのがよいと思います。
症状が出ていなくても、B型肝炎ウイルスや肝機能を定期的に調べておくのがよいとされています。
なお、「過去に B 型肝炎ウイルスに感染していたことがあるが、現在は治っている」というお知らせが届くこともあります。
もちろん、その場合でもご心配であれば医師に一度ご相談してみるのがよいでしょう。

国に対してB型肝炎給付金を請求する

届いた書類に以下のような記載がある場合、国に対してB型肝炎給付金を請求できる可能性があります。

  • 現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性がある
  • 過去にB型肝炎ウイルスに感染していた

B型肝炎給付金の支給対象や必要書類については、以下のページで詳しく解説しています。

本ページをご覧いただいている多くの方は、B型肝炎ウイルスに感染してはいるけれども、これまで症状が出たことのない“無症候性キャリア”の方ではないでしょうか。
以下では、特に”無症候性キャリア”の方が受け取れる給付金について、さらに深堀りしていきます。

無症候性キャリアの方が受け取れる給付金

無症候性キャリアの方が給付金の支給対象の場合、以下の金額を受け取ることができます。

集団予防接種等後または出生後 給付額
20年経過していない方 600万円
20年以上経過している方 50万円
+和解後の定期検査費用等

和解後の定期検査費用等については、以下が支給されます。

  • 慢性肝炎などの発症を確認するための定期検査費(血液検査、画像検査)
  • 和解後に出産した場合、母子感染防止のための医療費(ワクチン投与費用や検査費用など)
  • 和解後に新たに同居家族となった方に対する感染防止のための医療費(ワクチン投与費用や検査費用など)
  • 定期検査手当(定期検査1回につき1万5,000円(年に2回まで))

アディーレの弁護士が給付金の請求をサポート!

アディーレには、B型肝炎訴訟専属チームがあり、訴訟経験や法律・医療の知識が豊富な弁護士が所属しております。

ご相談は何度でも無料ですので、「給付金の制度や対象のことがよくわからない」という方でも、費用のことを気にせずに弁護士にご相談いただけます。
下記ページでご紹介しているように、献血がきっかけでご相談に来られて、和解に至った解決事例もあります。

事前の準備なども不要ですので、まずは一度お電話でお気軽にご相談ください!

まとめ

献血してB型肝炎に関するお知らせが届いた場合について解説してきました。
「現在、B 型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」という旨の記載がある書類を受け取った場合は、できるだけ早めに医療機関を受診することをおすすめします。

また、「B 型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」と記載のある方や、「過去にB型肝炎ウイルスに感染していた」と記載のある方は、B型肝炎給付金を受け取れる可能性があります。
アディーレでは弁護士に無料で相談できますので、B型肝炎給付金制度について少しでも気になった方は、お気軽にお問い合わせください。

監修者情報

大西 亜希子

弁護士

大西 亜希子

おおにし あきこ

資格
弁護士,行政書士(有資格),肝炎医療コーディネーター※
※地域により名称が異なります。
所属
東京弁護士会
出身大学
香川大学法学部,広島修道大学法科大学院,早稲田大学大学院法学研究科(修士課程)

何の落ち度もない方々が、B型肝炎ウイルスに感染し、その本当の原因もわからずご本人やそのご家族が辛く苦しい思いをされてきました。その方々を救済するためにB型肝炎訴訟の制度ができました。おひとりで悩まず、気になることはどんなことでもお気軽にご相談ください。皆様の心の支えになれるよう、常にご依頼者様の立場になって考え、B型肝炎訴訟のお手続きをさせていただきます。

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