B型肝炎に関する用語集 か行

か行の用語

頭文字

ガイドライン  [がいどらいん]

一般的に国が自治体や民間に対して示す指針や指標などのことをさします。厚生労働省は、平成22年1月1日から施行された肝炎対策基本法に基づき、平成23年5月に「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」を策定しました。この指針には、肝炎患者等を早期に発見し、また、肝炎患者などが安心して治療を受けられる社会を構築するため、国、地方公共団体などが取り組むべき方向性が示されています。

また、医療におけるガイドラインとは、専門医の集まりである学会などが、これまでの治療実績や研究をもとに検討を重ねて作成した診療指針とされており、一番新しい信頼のおける研究結果に基づいて、もっとも効果的な診療上の目安が書かれたものをいいます。この目安を守ることで、医師の学習や経験によるばらつきを解消し、いつでもどこでも標準的な治療を受けられるようになるとされています。

B型肝炎の治療でいえば、平成25年4月に日本肝臓学会によりB型肝炎治療ガイドラインが作成され公開されています。このガイドラインでは、B型肝炎ウイルス(HBV)感染者の治療目標を明記し、治療対象や治療薬の選択について詳細に記載されており、2021年5月には第3.4版も公開されています。

核酸アナログ製剤 [かくさんあなろぐせいざい]

B型肝炎の抗ウイルス療法に用いられる経口薬のひとつで、ウイルスの増殖を抑制します。薬を飲んでいる間は、B型肝炎ウイルス(HBV)のウイルス量は低下するため、肝炎を沈静化させることができます。日本では現在、エンテカビルラミブジン、アデホビルピボキシル、テノホビルの4製剤が認可されています。しかし、内服を開始すると長期にわたって服用が必要になることから、治療・服用に際しては医師とよく相談することが必要です。

核酸増幅検査(NAT) [かくさんぞうふくけんさ]

核酸増幅検査(Nucleic acid Amplification Test)とは、ターゲットとする遺伝子(DNAまたはRNA)の一部を試験管の中で約1億倍に増やして検出する方法です。この方法をB型肝炎ウイルス(HBV)の遺伝子のDNAの検出に応用することにより、最近では血液中のごく微量のHBVを検出することができるようになりました。そのため、感染初期のHBV陽性者を発見したり、HBs抗原ウインドウ期の短縮に役立てられています。また、血液中のHBV-DNA量の測定にも使われます。

カルテ [かるて]

正式には「診療録」と呼ばれるもので、医師が患者を診療した際に、必ず作成しなければならない患者の情報や傷病名、診療の経過を記録したものになります。カルテの作成の義務(医師法第24条1項)、作成したカルテについての5年間の保存義務(同条2項)などが法律で定められています。最近では、紙媒体に代えて、情報共有がより行いやすいパソコン上でデータを管理する「電子カルテ」も普及してきました。

B型肝炎給付金の請求手続では、集団予防接種等以外の経路でB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していないことを確認するため、次の(1)~(4)までの医療記録を提出する必要があります。

  • (1)直近の1年分の医療記録 ※
  • (2)持続感染の判明から1年分の医療記録
  • (3)最初の発症から1年分の医療記録(発症者のみ)
  • (4)入院歴がある場合、入院中のすべての医療記録(退院時要約[サマリー ]でも可) ※

※肝疾患に関するものに限る

医療記録には、カルテ(診療録)のほか、処方せんや看護記録、X線写真なども含まれますが、B型肝炎ウイルスへの感染にともなう給付金の請求手続では、看護記録、診療報酬明細および紙媒体にすることが容易でない写真・画像などの提出は必要ないとされています。

肝炎 [かんえん]

肝炎とは、さまざまな原因で肝臓に炎症が起きている状態のことで、全身のだるさや食欲不振、発熱などの症状をともないます。アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎などもありますが、日本では、B型肝炎、C型肝炎などのウイルス性肝炎が大半を占め、その割合は肝臓病全体でみても実に約8割にのぼります。主な肝炎ウイルスには、A型、B型、C型、D型、E型があり、それぞれのウイルスに特徴、違いがあります。

また、肝炎は急性肝炎と、急性肝炎のうち特に重篤な症状を示す劇症肝炎、6ヵ月以上肝炎の状態が続く慢性肝炎の3つに大別されます。B型肝炎ウイルス(HBV)では、免疫機構が発達した成人が感染した場合には、ほとんどの方が一過性の感染にとどまり、急性肝炎の状態から完治します。しかし、免疫力が未熟な乳幼児期などにHBVに感染した場合は、ウイルスが体内に存在し続ける、いわゆる持続感染の状態となります。
多くの方は持続感染者ではあるものの、肝炎を発症しない無症候性キャリアとして過ごしますが、10~20%の方はB型慢性肝炎を発症します。そして、B型慢性肝炎が長期化すると、肝硬変肝がんへと進行する危険性があります。

急性B型肝炎の治療は、劇症化の兆候がなければ、経過観察によりHBVが自然に排除されるのを待つのが一般的です。ただし、最近では、感染経路の多様化により、慢性化しやすいジェノタイプA型のB型肝炎が日本でも広まりつつありますので、急性肝炎発症後の経過については注意が必要です。
なお、C型肝炎治療においてはウイルスの除去を目的としますが、B型慢性肝炎治療の場合、HBVを除去する治療法はいまだに確立されていませんので、薬などでウイルスの増殖を抑え、肝炎を沈静化させることが目的となります。

肝炎治療医療費助成 [かんえんちりょういりょうひじょせい]

国および各都道府県は、肝炎治療特別促進事業のもと、B型肝炎の抗ウイルス治療(ペグインターフェロン治療・インターフェロン治療・核酸アナログ製剤治療)にかかる医療費を助成しています。この制度は、日本最大級の感染症であるB型肝炎・C型肝炎が、抗ウイルス治療によって肝硬変肝がんといった、より重篤な病態への進行を防止できる可能性があるにもかかわらず、医療費が高額になるために治療が十分に普及していない状況から、国の助成が平成20年から開始されました。

この制度を利用すれば、患者の皆さまの自己負担限度額は月1万円(所得により2万円まで)まで軽減されます。詳細については、都道府県、お近くの保健所までお問い合わせください。

肝がん [かんがん]

肝臓にできる悪性腫瘍の総称を肝がん(肝臓がん)といいます。肝がんは、肝臓を構成する主要な細胞である「肝細胞」から発生する「肝細胞がん」、肝臓で作られた胆汁を十二指腸のほうへ運ぶ胆管の「胆管細胞」から発生する「胆管細胞がん(肝内胆管がん)」など、いくつかの種類に分類されます。また、これら肝臓から発生したがんをあわせて「原発性肝がん」、ほかの臓器から転移したがんを「転移性肝がん」といいます。

肝がんの発生率、死亡率は男性のほうが女性に比べて高く(約3倍にもなります)、原因としては、C型肝炎・B型肝炎などのウイルス性肝炎のほか、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎などがあげられます。中でもC型肝炎からの発生確率がもっとも高く、肝がん全体の7~8割を占めるといわれています。

こちらに比べると、B型肝炎に起因する肝がんは1割程度と低いものの、C型肝炎の場合は、ウイルス感染から慢性肝炎発症、肝硬変を経て発がんという典型的な経過をたどることが多いのに対して、B型肝炎ではよりウイルス発がんの要因が強いと考えられており、慢性肝炎無症候性キャリアから、肝硬変を経ずに肝がんへ移行する場合もあるため、早期発見のためには定期的な検査が重要となります。

B型肝炎の給付金請求において、肝がんにおける給付金額は3600万円となっており、手術などにより根治された方も支給対象となります。

肝機能 [かんきのう]

肝臓の働き(機能)は多岐にわたっていますが、主につぎの3つに大別することができます。

(1)代謝
食物から摂取した糖質、たんぱく質、脂質の3大栄養素を体内で利用できる形に変えて貯蔵し、身体の中へ供給します。
(2)解毒・排泄
アルコールやタバコ、薬、老廃物などの有害物質を分解し、身体に悪い影響をおよぼさないよう無毒化します。
(3)胆汁の生成・分泌
脂肪の消化吸収を助けたり、老廃物を流す胆汁を生成して分泌します。胆汁は胆管を経て胆のうで濃縮され、十二指腸へ送られます。

B型肝炎などのウイルス性肝炎になると、肝臓の細胞(肝細胞)が破壊され、肝臓が十分に機能しなくなる肝機能障害が起こります。ただし、肝臓には高い再生力と、ほかの部分がその機能を補うことができる予備能力があるため、肝機能に異常があっても、初期の段階では自覚症状がなかなか現れません。そのため、沈黙の臓器とも呼ばれています。ご自身の健康管理のために、定期的な検査・診察を心掛け、肝臓に異常が生じていないかを確認するようにしましょう。

肝機能の異常を調べる方法はいくつかありますが、もっとも基本的な検査方法は血液検査です。肝臓には、肝細胞に接するように多くの血液が流れています。それぞれの肝細胞が血液の通り道に接しているため、肝臓の組織に問題が生じると、肝臓内の物質が血液中に流れ出します。そのため、肝臓から流れ出た物質の種類や量を測定することで肝機能を検査することができるのです。

肝機能障害 [かんきのうしょうがい]

肝機能障害とは、肝臓が何らかの異常によって障害を受け、正常な機能を失うことをいいます。原因としては、ウイルス性肝炎や、自己免疫性肝炎、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害、脂肪肝などが考えられますが、このような状況下で長期間にわたって肝細胞が壊されると、肝臓に線維組織が増えていき、最終的には肝臓が硬く変化した状態である肝硬変に発展することもあります。

肝機能に異常があるか否かを判別するには、血液検査を行い、GOTAST)・GPTALT)・γGTPといったマーカーの数値を確認します。いずれも肝細胞に含まれる酵素で、肝機能に異常が起こるとこれらの物質が血中に多く流れ出るようになります。また、肝障害の程度を判定したり、肝障害の原因を特定したりするため、肝生検で組織を採取して検査することもあります。

肝臓は、その再生力・予備能力ゆえに沈黙の臓器ともいわれ、異常の初期段階では自覚症状がなかなか現れない臓器です。ご自身の健康管理のために、定期的な検査・診察を心掛け、肝臓に異常が生じていないかを確認するようにしましょう。

肝硬変 [かんこうへん]

肝炎ウイルスによる炎症や、アルコールによる慢性の肝臓障害が続くと、肝臓の細胞は破壊されたり、性質が変わったりします。肝臓は再生力・予備能力の高い臓器ですから、このような状況に陥ると、傷ついた細胞を再生させること、残った細胞の能力を最大限に引き出すことで損傷をカバーしようとします。そして、残った細胞や再生した肝細胞の周りを取り囲むように、線維組織の細胞数が増え、再生結節という肝細胞のかたまりが作られ、肝臓はどんどん硬く、小さくなっていきます。このような状態を肝硬変といい、慢性的な肝疾患の終末像とされています。

また、破壊された細胞の分まで正常な細胞が機能し、肝臓の働きがある程度保たれた状態のことを「代償性肝硬変」、予備能力の限界を超えて肝機能が悪化し、必要な働きが失われた状態のことを「非代償性肝硬変」といい、むくみや腹水といった症状が現れます。

日本における、肝硬変の発生原因としては、肝炎ウイルスへの感染を理由とするものがもっとも多く、その割合は、C型肝炎ウイルスの場合で肝硬変全体の約7割、B型肝炎ウイルス(HBV)の場合で約2割ともいわれています。一度肝硬変の状態になってしまうと、残念ながら肝臓を元の状態に戻すことは困難ですが、代償性肝硬変であれば日常生活に支障をきたすことも少ないですから、進行をさせないことが重要になります。

B型肝炎給付金の受給においては、肝硬変はその進行度合いに応じて、重度(給付金額3600万円)と軽度(同2500万円)の2段階に分けられていますが、病態の判別には専門的な知識が必要となりますから、医師の診断を基に、B型肝炎の給付金請求に強い弁護士に相談してみてください。

肝細胞 [かんさいぼう]

肝臓は成人で1、000~1、400グラムもある、人間の身体の中で最大の臓器です。そして、その60%程度を主要な細胞である肝細胞が占めています。肝細胞以外の残りの40%程度は非実質細胞と総称され、数種類の細胞が含まれています。約3,000億個もある肝細胞は、肝臓で行われる代謝のほとんどを担当しています。門脈によって小腸から運ばれてきた栄養素を分解・吸収したり、コレステロールを合成したり、生成した胆汁を分泌します。

B型肝炎ウイルス(HBV)に感染した肝臓で炎症が起こると、肝細胞の破壊と修復が繰り返されます。そして、細胞の修復が間に合わなくなると、それを補うために肝細胞の線維化(肝線維化)が起こり、肝臓が徐々に固く小さくなっていきます。肝線維化が進行するにつれて肝機能障害が起こり、慢性肝炎肝硬変へと発展し、場合によっては肝がんを発症することがあります。B型慢性肝炎では、肝細胞の線維化を促進させないこと、線維化を改善することが治療目標のひとつとなっています。

肝腫大 [かんしゅだい]

肝容積の異常な増大、つまり、肝臓が腫れて大きくなった状態を意味します。B型肝炎の場合でも、急性肝炎慢性肝炎肝硬変などで生じることがあります。一般的に、肝腫大の症状が発生しても、自覚症状はありませんが、高度の肝腫大のときには、腹部の不快感や膨満感(お腹が張る)、圧痛(お腹を押すと痛い)などの症状が認められます。

肝生検 [かんせいけん]

患者から病変部の組織や細胞の一部を採取し、専門医や検査技師などが顕微鏡で詳しく検査することを生検と呼び、特に、肝臓の生検を肝生検と呼びます。慢性肝炎肝硬変肝がんを診断するための重要な検査です。

体の外から腹部超音波検査(腹部エコー検査)や腹腔鏡検査によって肝臓の位置を確認しながら、肝臓の組織の一部を採取します。病変部の炎症の有無や組織の良悪(がんか否か)など病気の進行程度を検査できます。それのみならず、手術方針や治療効果などの把握にも使われます。

肝性昏睡 [かんせいこんすい]

重度の肝硬変劇症肝炎(急性肝炎が劇症化したもの)などにより、肝機能が著しく低下した際に起こる昏睡などの意識障害のことです。肝性脳症とも呼ばれます。肝臓で分解(代謝)できなくなったアンモニアなどの有害物質が血液中に高濃度で増加し、脳に回ってしまうことで起こります。

肝性脳症 [かんせいのうしょう]

劇症肝炎や重度の肝硬変など肝機能の著しい低下により生じる意識障害のことです。肝性昏睡とも呼ばれます。肝臓で分解(代謝)できなくなったアンモニアなどの有害物質が血液中に高濃度で増加し、脳に回ってしまうことで昏睡などの意識障害が起こります。

肝線維化 [かんせんいか]

B型肝炎ウイルス(HBV)に感染した肝臓で炎症が起こると、肝細胞の破壊と修復が繰り返されます。そして、細胞の修復が間に合わなくなると、それを補うために線維化が起こり、肝臓が徐々に固く小さくなっていきます。これを肝臓の線維化、つまり、肝線維化と呼びます。

肝組織の線維化が進むにつれて、肝機能障害が起こり、慢性肝炎肝硬変へと発展し、場合によっては肝がんを発症します。そのため、肝臓の線維化を調べることが非常に大切なものとなってきます。線維化を調べるためには、肝生検により肝臓の組織の一部を採取して顕微鏡で調べる病理組織学検査や、腹部エコー検査CT検査MRI検査などの画像診断も活用します。

なお、肝線維化の進行度合(ステージ)を把握するため、ヒアルロン酸、Ⅳ型コラーゲン、血小板数などの指標(線維化マーカー)を用います。線維化のステージによって投薬など治療方針も決まります。B型慢性肝炎では、線維化を促進させないこと、線維化を改善することが治療目標のひとつとなっています。

肝庇護療法 [かんひごりょうほう]

B型慢性肝炎の主な治療法としては、インターフェロンエンテカビルなどを用いた抗ウイルス療法が推奨されていますが、それ以外にも免疫賦活療法や肝庇護療法があります。肝庇護療法とは、肝臓の炎症を抑え、肝炎の進行(線維化)を遅らせることを目的とした治療法です。肝庇護療法には直接ウイルスの増殖や活動を抑制する抗ウイルス効果はありませんが、抗炎症作用を有することから肝機能を保つために利用されることがあります。肝庇護療法に使われる主な薬剤には、ウルソデオキシコール酸グリチルリチン製剤などがあります。

肝不全 [かんふぜん]

B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染したことによる慢性肝炎肝機能障害が続くと、肝臓の細胞は破壊されたり、性質が変わったりします。肝臓は再生力・予備能力の高い臓器であるがゆえに、損傷した肝細胞を再生させ、残った肝細胞の能力を最大限に引き出すことで損傷をカバーしようとします。そして、残存細胞や再生細胞の周りを取り囲むように、線維組織の細胞数が増え、再生結節という肝細胞のかたまりが作られ、肝臓はどんどん硬く、小さくなっていきます(肝硬変)。また、損傷や再生を繰り返す中で、肝細胞に悪性腫瘍が発生する場合もあります(肝がん)。

このような肝硬変や肝がんを発症してしまうと、肝臓が持っている各生理機能(代謝や合成、解毒など)は著しく低下し、その働きが果たされなくなります。このような状態を肝不全と呼ぶのです。肝不全に陥ると、意識障害(肝性昏睡)や黄疸腹水、消化管出血などを引き起こします。また、肝臓以外の臓器にも少なからず影響を及ぼし、腎不全や心不全などの多臓器不全にも発展することがある重篤な症状です。

なお、肝不全は肝硬変や肝がんなどでみられる慢性肝不全(慢性型)と、劇症肝炎などが原因で正常な肝細胞が急激に損傷する急性肝不全(急性型)に分類されます。いずれの状態かによって治療方法やその後の経過が異なります。

γ-GTP [がんまじーてぃーぴー]

γ-GTPは、ガンマ・グルタミルトランスペプチダーゼの略称で、ASTGOT)、ALTGPT)と同様、タンパク質を分解する働きをもった酵素で、肝臓の解毒作用に関係しています。肝臓以外にも、腎臓や膵臓、脾臓などの細胞に含まれていますが、血液中のγ-GTPは主に肝臓に由来するもので、肝臓の障害により血中に流れ出すため、肝機能を調べるための指標となります。ALPなどとともに胆道系酵素のひとつとされ、値が上昇していれば、胆道に何らかの障害が発生していると判断されます。

アルコールによって肝細胞での生成が促進されるため、よくお酒を飲まれる方は健康診断の際に気にされる値のひとつだと思いますが、慢性肝炎肝硬変肝がんの場合にもγ-GTPの値は上昇します。

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基本合意 [きほんごうい]

平成23年6月28日に国と全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団との間で締結された合意で次のような内容になります。

(1)国が、責任を認めて正式に謝罪すること
  • 集団予防接種等の際の注射器などの連続使用により、B型肝炎ウイルスに感染した被害者の方々に甚大な被害を生じさせた点
  • 被害の拡大を防止しなかった点
(2)給付金の支給対象者となる認定要件および手続と給付金額
(3)国が、恒久対策に努めること
  • B型肝炎感染被害者を含む肝炎患者が不当な偏見・差別を受けることなく安心して暮らせるような啓発・広報に努めること
  • 肝炎ウイルス検査の一層の推進、肝炎医療の提供体制の整備、肝炎医療に係る研究の推進、医療費助成などの必要な施策を講ずるよう努めること
(4)国による真相究明・再発防止
  • 集団予防接種等の際の注射器の連続使用によるB型肝炎ウイルスへの感染被害の真相究明および検証を第三者機関において行うこと
  • 再発防止策の実施に最善の努力を行うこと
(5)施策の検討にあたり、原告団・弁護団と協議・調整する場を設けること
  • 上記(3)(4)の施策の検討にあたり、肝炎対策の推進に関する基本的な指針についての見直しや再発防止策の策定などにより、原告の意見が肝炎推進対策協議会等に適切に付されるよう、協議・調整する場を設定すること

以上の内容を基に基本合意書が作成され、さらに、平成24年1月13日に、基本合意書に基づきB型肝炎ウイルスの感染被害者と認定された方々に対して、給付金などを支給することとする特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法(特措法)が施行されました。

しかしながら、特措法に基づく給付金の請求は2027年3月末までに訴訟提起などをしておく必要があり、請求期限が決められています。裁判は思い立ったその日にいきなり起こすことができるものではなく、裁判に必要な証拠、つまり給付金の対象者であることを示す資料を集め、それを基に訴状と呼ばれる書面を作成するという入念な訴訟準備をする必要があります。B型肝炎の給付金請求をご検討の方は、お早めに弁護士などへご相談されることをおすすめいたします。当事務所ではB型肝炎の給付金請求に関する弁護士へのご相談は何度でも無料です。どうぞお気軽にご相談ください。

急性肝炎 [きゅうせいかんえん]

肝炎のうち、急性の肝機能障害を発生させるものです。通常3週間~8週間程度の自覚症状のない潜伏期を経て(B型肝炎ウイルスによる急性肝炎の場合、潜伏期間が1~6ヵ月程度となる場合があります。)、全身の倦怠感、食欲不振、嘔吐、発熱、黄疸などの症状が現れますが、初期症状は風邪と似ているため、注意が必要です。急性肝炎の予後は一般的には良好ですが、発症した方のうち1~2%の方は病気の進行が急激すぎて特に重篤な症状を示す劇症肝炎に発展することがあります。

B型肝炎では、免疫機能が備わった思春期以降に感染した場合、一過性の感染で終息することがほとんどです。このうち、20~30%の方に急性肝炎の症状が出ることがあります。急性B型肝炎の治療は、劇症化の兆候がなければ、経過観察によりHBVが自然に排除されるのを待つのが一般的です。大部分の方はウイルスが体外に排除され(もっとも、健康上問題ない程度の微量なHBVは肝臓に残存します)、持続感染のような慢性化はしません。

給付金 [きゅうふきん]

B型肝炎ウイルスの感染被害者の方々に対して、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法(特措法)に基づき支給されるお金をさします。

B型肝炎の給付金を請求するためには、国に対して国家賠償請求訴訟を提起し、裁判上にて和解を成立させるなどの、裁判上の手続が必須となり、病態判断などを経て、症状により給付金額が決められています。

B型肝炎に起因する死亡・肝がん・重度の肝硬変(発症後20年が経過していない方) 3,600万円
B型肝炎に起因する死亡・肝がん・重度の肝硬変(発症後20年が経過している方) 900万円
軽度の肝硬変(発症後20年が経過していない方) 2,500万円
軽度の肝硬変(発症後20年が経過し、現に治療を受けている方等) 600万円
軽度の肝硬変(発症後20年が経過した、上記以外の方) 300万円
慢性肝炎(発症後20年が経過していない方) 1,250万円
慢性肝炎(発症後20年が経過し、現に治療を受けている方等) 300万円
慢性肝炎(発症後20年が経過した、上記以外の方) 150万円
無症候性キャリア(集団予防接種等後または出生後20年が経過していない方) 600万円
無症候性キャリア(集団予防接種等後または出生後20年が経過している方) 50万円 +和解後の定期検査費用等

最大で3600万円の給付金をもらえる可能性があるB型肝炎給付金の請求手続ですが、ご自身の給付金額がいくらになるのかといった具体的な判断は、医学的知識もある弁護士に、ご自身のカルテや血液検査結果などを精査してもらい確認されることをおすすめいたします。当事務所ではB型肝炎の給付金請求に関する弁護士へのご相談は何度でも無料です。どうぞお気軽にご相談ください。

局所穿刺療法 [きょくしょせんしりょうほう]

肝がんに対する治療法を大きく分けると、抗がん剤など全身に対して行われる治療(全身療法)と、肝切除や放射線療法などがんがある部位とその周辺に対して行う治療(局所療法)に分かれます。局所療法の中でも、体の外から肝がんに特殊な長い針を刺して行う療法をひとまとめにして局所穿刺療法と呼び、エタノール注入療法(PEI)マイクロ波焼灼(熱凝固)療法(PMCT)ラジオ波焼灼(熱凝固)療法(RFA)とがあります。

いずれの療法であっても、体外から腫瘍の位置や状態を特定するには、腹部超音波検査を利用するのが一般的です。また近年では、治療範囲の広さや治療回数の少なさから、ラジオ波焼灼療法の利用が主流となっています。これらの治療法は、一般的に腫瘍数は3個以下、腫瘍の直径が3センチ以内の場合が推奨されています。身体への負担や副作用が少なく、比較的短期間で社会復帰を目指せることも特徴です。

頭文字

グリチルリチン製剤 [ぐりちるりちんせいざい]

肝庇護療法に使用される薬剤の1種です。核酸アナログ製剤のようにB型肝炎ウイルス(HBV)の増殖を抑制するような抗ウイルス作用はありませんが、ALTASTの値を下げるなど肝機能の改善などの効果があります。副作用が原因でインターフェロンが使用できない人や、重度の肝機能障害(肝硬変など)の人などが使用します。ただし、血液中のカリウムの低下、血圧の上昇、むくみなどの副作用が出るおそれがあること、血管内注射(静注)のため通院負担が大きいなどのデメリットがあります。

頭文字

劇症肝炎 [げきしょうかんえん]

劇症化とは、病気の進行が急激すぎて病気の快復の望みが持てないこと(予後不良)の状態をさします。そして、劇症肝炎とは、急性肝炎が劇症化して肝細胞の破壊が進行し、肝不全の状態となってしまったものです。全身の倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸など急性肝炎の特徴に加えて、昏睡などの意識障害(肝性脳症)を引き起こします。

急性肝炎を発症した人のうち、1~2%が劇症化し、劇症肝炎を発症した人のうち、70~80%の人が亡くなるといわれています。劇症肝炎の原因のほとんどはB型肝炎ウイルス(HBV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)が占めています。

血液検査 [けつえきけんさ]

採血による検査方法で、身体の隅々を駆け巡る血液を調べることによって、全身の組織や臓器の状態や異常がわかるため、健康診断や人間ドッグで行なわれている検査です。

肝機能を調べるための血液検査は20種類以上あり、ASTGOT)、ALTGPT)ALP、γ-GTP、LDHなどの血液中の酵素の量を測定する検査があります。また、ウイルスに感染すると、血液中にウイルス自体(抗原や遺伝子)が認められ、さらに免疫機能がウイルスを排除しようとして、血液中に抗体ができます。これらをウイルスマーカーといい、血液検査によって調べることにより感染したウイルスの種類・量・感染力などを知る手がかりとなります。

B型肝炎の給付金請求手続においては、B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染していることが要件となっているため、血液検査結果をしめす資料の提出が求められます。HBVに感染しているかどうか検査したい場合は、お住まいの市区町村での検診や、お住まいの都道府県の保健所などで、低額(自治体によっては無料)で肝炎ウイルス検査を受けることができますので、詳しくはお住まいの市区町村にお問い合わせください。

国の推計によれば集団予防接種等でHBVに感染された方は全国で40数万人いるといわれています。血液検査はかかりつけの病院などでも可能なことがほとんどですので、一度肝炎ウイルス検査を受けてみてはいかがでしょうか。

血清アルブミン [けっせいあるぶみん]

肝臓内で合成されるタンパク質の1種であり、血液中の水分を一定に保つ働きをしています。肝疾患により肝機能に障害が生じると、合成されるアルブミンの量が減って血液中のアルブミン値が低くなります。そのため、肝炎の進行度を調べることに利用され、ASTGOT)やALTGPT)、プロトロンビン時間などと並んで、血液検査の重要な指標のひとつとなっています。

なお、アルブミン値が低くなると、血液中の水分量を一定に保つことができず、浮腫(むくみ)や腹水が生じます。

血清総ビリルビン [けっせいそうびりるびん]

古くなった赤血球が分解されるときにできる黄色い色素をビリルビンと呼びます。ビリルビンは肝臓で処理されますが、肝機能が低下するとビリルビンの排出がうまくいかず、処理しきれないビリルビンが血液中に流れます。そのため、血液中のビリルビンの総量を測定することは、肝機能の状態を知るためのひとつの指標となります。

ちなみに、劇症型の急性B型肝炎肝硬変などの肝疾患に際して、皮膚や白目に黄疸(おうだん)が出てしまうのは、ビリルビンが血液中に著しく増えるためです。

ゲノタイプ [げのたいぷ]

ある生物の個体が持つ遺伝子の構成(遺伝子型)のことをさします。「genotype」のカタカナ読みではありますが、本サイトでは厚労省の用例にしたがって、ジェノタイプと表記しています。詳しくはそちらをご覧ください。

顕性感染 [けんせいかんせん]

ウイルスや細菌などに感染した際に、臨床的に確認し得る症状が現れる感染様式を顕性感染と呼びます。B型肝炎ウイルス(HBV)に感染した場合で考えてみると、発熱、全身の倦怠感、食欲不振、嘔吐、褐色尿、黄疸などの症状が現れる急性肝炎を発症した場合がこれに該当します。

反対に、感染しているにもかかわらず、症状が現れない場合を不顕性感染と呼びます。そのため、不顕性感染では気づかないうちに感染源としてウイルスなどを他人に広げてしまう危険性があります。このような、他人に感染してしまうような病原性のウイルスを体内に保有している状態を医学上、”キャリア”と呼びます。HBVに持続感染した状態で肝炎を発症していない方を無症候性キャリアと呼ぶのはこのためです。

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抗ウイルス療法 [こうういるすりょうほう]

ウイルス性の疾患に対して、抗原である病原体(ウイルス)そのものの排除や抑制を目指した化学療法のことをさします。ここでは、B型慢性肝炎における抗ウイルス療法について解説します。B型慢性肝炎では、B型肝炎ウイルス(HBV)を完全に排除することは困難であり、その治療の主目標は、ウイルスの増殖と活動を抑えることで肝炎の沈静化を目指すことにあります。治療手段は、年齢や経過、病態の進行具合などを総合的に考慮して決められますが、経口薬である核酸アナログ製剤と注射薬である(ペグ)インターフェロンを利用することが一般的です。

平成20年以降、国が新たに創設した肝炎治療特別促進事業のもと、高額になりがちな核酸アナログ製剤治療や(ペグ)インターフェロン治療などB型肝炎の治療にかかる医療費を助成しています。この制度を利用すれば、患者の皆さまの自己負担限度額は月1万円(所得により2万円まで)まで軽減されます。詳細については、都道府県、お近くの保健所までお問い合わせください。

抗原 [こうげん]

人間の体内の免疫機能には、侵入した病原体を排除しようとする力が備わっています。免疫学的に、この病原体(体内に侵入した異物)のことを抗原と呼びます。B型肝炎ウイルス(HBV)に現在感染しているかを診断するためには、HBs抗原HBe抗原が陽性(+)であるかを血液検査によって調べます。これらの抗原が、HBV感染の目印となるのです。

抗体 [こうたい]

抗原を排除するためにリンパ球など免疫細胞によって作られるものを、免疫学的に抗体と呼びます(免疫グロブリンの項目もご参照ください)。抗体は、それぞれの抗原にだけ反応するよう作られ、抗原が再び体内に侵入してきた際には、抗原を攻撃して消失させます。B型肝炎ウイルス(HBV)の血液検査では、HBs抗体HBe抗体HBc抗体IgМーHBc抗体などの抗体の種類が登場します。

高力価HBsヒト免疫グロブリン(HBIG) [こうりきかえいちびーえすひとめんえきぐろぶりん]

B型肝炎ウイルス(HBV)の感染を防ぐ働きのあるHBs抗体が多量に含まれた人間の血漿を原料として作られたγグロブリン製剤のことです。そのため、医療関係者がHBV陽性の患者の血液に接触した場合の緊急感染予防や、新生児への母子感染予防のために使用されています。

国家賠償 [こっかばいしょう]

公務員が公権力を行使して職務を行う際に、故意または過失によって違法に他人に損害を与えたり、公の営造物の設置・管理の瑕疵(かし)によって損害が生じたときに、国や地方公共団体が損害を賠償することです。この国家賠償責任について規定された法律が国家賠償法であり、国家賠償を求める訴訟を国家賠償請求訴訟と呼びます。国家賠償請求訴訟は、国(公権力)の違法な行使によって損害を被った被害者の救済を図るばかりでなく、訴訟を通じて行政や立法のあり方の改革を促すという大切な社会的意義があります。

そして、国による集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査を含む)における注射器の連続使用により、B型肝炎ウイルスに感染してしまった被害者の方たちが、国に責任を問うために起こした全国B型肝炎訴訟も国家賠償請求訴訟なのです。

今回のB型肝炎の給付金制度では、形式的には国家賠償請求訴訟を提起するのですが、平成23年6月に国と原告弁護団との間で基本合意が成立しています。そのため、判決を目指して裁判で争うというよりも、国との間で個別に和解を進めていくという形式をとります。訴訟の手続における原告の立証に関する負担は軽減されており、基本合意で取り決めた救済対象者に合致しているかどうかについて、裁判所を通じて確認していく流れとなっています。

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