B型肝炎に関する用語集 た行

た行の用語

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胆汁 [たんじゅう]

肝臓の中の肝細胞から作られる消化液です。その成分としては、胆汁酸、ビリルビン、コレルテロールを含んでいます。消化酵素は含まれていませんが、脂肪の分解・消化吸収に重要な役割を果たします。胆汁が生成されると細い管(胆管)を通って胆のうに一時的に貯蔵・濃縮され、十二指腸へと流れていきます。

B型肝炎などによる肝機能障害により、胆汁の流れが阻害され、胆汁の成分が肝臓内や胆管の中に停滞し、血液中に漏れ出してしまうことがあります。この症状を“胆汁うっ滞”と呼びます。

胆汁うっ滞 [たんじゅううったい]

肝細胞から生成された胆汁は、胆管を通って肝臓から十二指腸まで運ばれますが、この経路のどこかで胆汁の流れが阻害され、肝臓内や胆管内に停滞し、血液中に漏れ出してしまう状態のことです。

その症状としては、黄疸、褐色尿、便の色調の変化、全身のかゆみなどが特徴的です。これは、胆汁の色素として含まれているビリルビン(古くなった赤血球が分解されたときに生成される老廃物)が血液中に過剰に流れ出すため、皮膚や白眼に定着したり、尿の色を濃くしたりするためです。また、便の色調が変化するのは、脂肪の消化吸収を助ける胆汁が腸内に流入できないことにより、便に脂肪が多く含まれてしまい、便の色が薄くなるからです。

胆汁うっ滞の原因は、胆管狭窄や胆管閉塞など肝臓以外の原因もありますが、B型肝炎などのウイルス性肝炎による肝機能障害慢性肝炎肝硬変など)によっても発生します。胆汁うっ滞が起こると、血清総ビリルビンγ-GPTALPなどの値が上昇しますが、血液検査だけではその原因の特定ができませんので、腹部超音波検査、CT、MRI、肝生検など複合的な検査が行われます。

胆嚢ポリープ [たんのうぽりーぷ]

胆嚢ポリープは、胆嚢の内腔にできる粘膜の盛り上がりのことです。胆嚢ポリープは、悪性のものはわずか1%未満に過ぎないといわれており、ほとんどが良性のもので、40~50歳代にできやすく、成人の10人に1人は持っているといわれています。

胆嚢ポリープそのもので症状が出ることは少ないため、多くの場合、健康診断などの腹部超音波検査で見つかることが多い病気です。近年では、超音波検査の精度が上がったため、ほんの小さなポリープでも発見されるようになってきています。B型肝炎ウイルスキャリアの方が、超音波検査などによる定期検査を受けた際、発見されることも多いです。

代償性肝硬変 [だいしょうせいかんこうへん]

肝硬変は、症状によって代償性肝硬変(代償期)と非代償性肝硬変(非代償期)の2つに分類されます。

「代償性肝硬変(代償期)」は、破壊された細胞の分まで正常な細胞が機能し、肝臓の働きがある程度保たれた状態のことで、日常生活への影響はあまりありません。線維化した肝臓はなかなか元に戻りませんので、治療の際は代償期を維持することが目標となります。

これに対して、さらに病態が進行し、予備能力の限界を超えて肝機能が悪化し、必要な働きが失われた状態のことを「非代償性肝硬変(非代償期)」といい、むくみや腹水、黄疸といった症状が現れます。

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注射器の使い回し [ちゅうしゃきのつかいまわし]

B型肝炎ウイルス(HBV)は、キャリアの方(HBVを体内に持っている人)の血液や体液に接触することによって感染します。その感染経路のひとつとして、注射器の使い回しがあります。注射器の使い回しには覚せい剤の回し打ちのようなものもありますが、見過ごすことのできないものとして、集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査)における注射器の使い回しがあります。

我が国では戦後まもなくから昭和63年頃までに行われた集団予防接種等により、B型肝炎が蔓延しました。国は注射器(注射針や注射筒)の連続使用により、B型肝炎ウイルスに感染する危険性を認識していながら、感染被害の予防対策を講じず、また、感染被害者に対する何らの救済措置も実施せず、注射器の連続使用を漫然と放置し続けました。そのため、40数万人(国の推計)もの国民がB型肝炎ウイルスに感染させられてしまったといわれています。

平成23年に国が責任を認め、平成24年1月から感染被害者の方たちへの補償として時限付きで設けられたのが、今回のB型肝炎給付金の支給制度になります。

超音波検査 [ちょうおんぱけんさ]

腹部表面から超音波を発信して、臓器に当たって返ってくる超音波(エコー)の状態をコンピュータで画像処理をして見る検査です。X線検査(レントゲン検査)のような放射線被曝もないため人体への害もなく、苦痛を感じることなく短時間で済む検査方法です。

肝臓の場合、肝臓表面の状態から慢性肝炎の進行具合や肝硬変との識別、肝がんの早期発見から腹水の診断など幅広く利用されています。特にB型肝炎の場合、慢性肝炎から肝硬変や肝がんに病態が進行することがありますので、定期的にこの検査を受けることが推奨されています。

沈黙の臓器 [ちんもくのぞうき]

肝臓は知覚神経もなく、悪くなっても滅多に自覚症状が現れないことから、比喩的に「沈黙の臓器」と呼ばれています。これは肝臓につぎのような能力が備わっているからです。肝臓は疾患などにより、ある程度の障害を受けても、障害を受けた肝細胞が再生するまで、ほかの肝細胞が補って働くという代償作用を持っています(肝臓の予備能力)。また、肝細胞には高い再生能力もあります。たとえば、手術により肝臓の四分の一を切除しても、残った肝細胞が増殖し、数ヵ月かけて元の大きさに戻ります。

慢性肝炎や、アルコールなどによる慢性の肝機能障害が続くと、上述したように予備能力・再生能力が高い肝細胞は、傷ついた細胞を再生させること、残った細胞の能力を最大限に引き出すことで損傷をカバーしようとします。そして、残った細胞や再生した肝細胞の周りを取り囲むように、線維組織の細胞数が増え、再生結節という肝細胞のかたまりが作られ、肝臓は徐々に硬く、小さくなっていきます。やがて、このような症状に陥ってしまった肝臓は、肝硬変と呼ばれることになるのです。

そのため、B型肝炎無症候性キャリア(肝炎の症状はまだ現れていないが、ウイルスを保持している状態)の方は、定期的に肝臓の検査を受け、肝機能の状態を把握しておくことが非常に大切となります。

今回の特措法に基づくB型肝炎の給付金制度では、無症候性キャリアの方には下記の支給金額が定められています。該当する可能性のある方は、弁護士まで遠慮なくご相談ください。

  • (1)集団予防接種等後または出生後20年が経過していない無症候性キャリアの方…600万円
  • (2)集団予防接種等後または出生後20年が経過した無症候性キャリアの方…50万円+和解後の定期検査費用等

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定期検査費 [ていきけんさひ]

今回のB型肝炎の給付金制度では、集団予防接種等後または出生後20年が経過した無症候性キャリアの方に対して、50万円の給付金のほかに和解後に定期検査費用等が支給されます。

B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアの方は、必ずしも肝炎の発症に至るわけではありませんが、約10%~20%の方が慢性肝炎(肝炎が6ヵ月以上持続する状態)を発症し、さらには慢性肝炎が長期化すると、肝硬変肝がんへと発展する危険性があります。

HBVへの感染が判明した方にとっては、将来的に肝炎を発症するかもしれない不安に悩まされ、定期的な肝臓の検査を受診することを余儀なくされ、社会的な差別や偏見に苦しむなど、身体的・精神的・経済的負担は察するに余りあります。そのため、定期検査費の支給は当然の措置といえます。なお、定期検査費を含めて、次の(1)~(4)までの費用なども支給されます。

  • (1)慢性肝炎などの発症を確認するための定期検査費(血液検査、画像検査)
  • (2)母子感染を防止するための医療費(ワクチン投与費用や検査費用など)
  • (3)同居家族に対する感染防止のための医療費(ワクチン投与費用や検査費用など)
  • (4)定期検査手当
テノホビル [てのほびる]

テノホビルは逆転写酵素阻害作用を有する抗ウイルス薬で、B型肝炎ウイルス(HBV)の増殖を抑える経口製剤です。B型肝炎ウイルスが細胞を増殖させるとき、RNAという遺伝子をもとにDNAを複製します。このDNAの複製過程で必要となる逆転写酵素を阻害する働きを薬にすることで、ウイルスの増殖を抑制するのです。抗ウイルス療法に使用される薬剤(核酸アナログ製剤)のうち、日本で認可されているものには、テノホビルのほかに、ラミブジン、アデホビルピボキシル、エンテカビルの4製剤があります。

テノホビルも、もともとHIV感染症への治療薬として承認されていましたが、抗ウイルス作用が高く、また、投与による耐性株の出現頻度がラミブジンより低いため、核酸アナログ製剤を使う場合には、ラミブジンの代わりにテノホビルやエンテカビルの使用が推奨されています。

核酸アナログ製剤は、副作用が少なく、経口投与可能で、HBVの増殖抑制効果も高い薬ですが、使用を中止すると急激にウイルスが増殖し、肝機能障害を進行させる可能性がありますので、医師の診断に基づいて、しっかりと服用を継続することが重要となります。

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特別措置法 [とくべつそちほう]

一般的には、特別の社会事象に対して、現行法では適切に対処できない場合に特別に制定される法律のことをさします。特措法(とくそほう)という略称で呼ばれることもあります。緊急に対応すべき社会問題や重大な政策課題に対して制定されることが多く、新聞やテレビのニュースなどでも話題になります。

B型肝炎給付金制度の根拠となっている法律も特別措置法であり、正式には「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」と呼ばれます。

これは、幼少期に受けた集団予防接種等に際して注射器が連続使用されたことにより、B型肝炎ウイルス(HBV)に持続感染した感染被害者の方たちを救済するための法律です。対象者の救済要件や給付金の請求手続、病態に応じた給付金の支給金額などが定められています。

この特措法では、平成24年1月13日から2027年3月末までと給付金請求期限が定められています。B型肝炎の給付金は、HBVに感染されたご本人ばかりでなく、感染がもとで亡くなられたご家族も相続人として給付金を受給できる可能性があります。B型肝炎の給付金に関する弁護士へのご相談は何度でも無料ですので、どうぞお気軽にご相談ください。

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